【前編】イマドキティーン女子のSNS事情と、ティーン向けソーシャルメディアマーケティングへの活用とは?
「ティーンが使うSNSといえば?」というと、必ず上位にランクインするTwitter。日本で2008年にサービスを開始してから今年2017年で早10年目を迎えようとしています。またここ最近では、Twitterに代表されるテキストの投稿のみならず、InstagramやMix Channelなどの写真や動画はもちろん、ライブ配信など多様なサービスに特化したSNSも登場してきました。
そんな中、広告代理店やPR会社など様々な会社がSNSを活用したソーシャルメディアマーケティングにも力をいれ、ソーシャルプラットフォーム上にブランドや商品、サービスを投下し、マーケティングやセールスプロモーションに活用することも今では珍しくありません。
今のティーンにとっては約10年前のSNS登場から発展とともに成長してきた世代であるため、彼ら彼女達が当たり前のようにSNSを受け入れ、使いこなす、謂わば“ソーシャルネイティブ”であり、世の中のトレンドがこの“ソーシャルネイティブ”世代から生まれる事も稀ではありません。
今年、2017年は「フォトジェニック」や「インスタ映え」などという言葉で、より視覚的で直感的に訴えかける投稿が主流になりつつありますが、彼女たちティーン世代が持つインサイトは何なのでしょうか。
本コラムでは、イマドキティーンのSNS事情に関して、現役の女子中高生であるマイナビティーンズ会員127名から得たアンケートデータを元に解説していきたいと思います。
女子中高生の61%が最も使うSNSは「Twitter」
今現在SNSとして女子中高生に一般的なものとして挙げられるのは、主に「Twitter」「Instagram」「MixChannel」に絞られて利用されています。
特に「唯一これだけは無くなると困る!」というSNSとしてアンケートを取ってみた所、Twitterが61.4%と過半数以上を占めるSNSとしてランクイン。次に、Instagramが18.9%、Mix Channelが15.7%と続く結果になりました。
20代以上では未だ健在なfacebookですが、10代からの支持は低い結果になりました。
Twitterの支持率が高いのは以前からも変わらない結果ですが、Instagramが2番目にランクインし、ティーンの間でも直感的なInstagramは受け入れられています。
3番目にランクインしたMix Channelは、動画メインを投稿できるSNSですが、投稿内容に応じてカテゴリ分けされているのが特徴で、「LOVE」というカテゴリではリア充カップル動画を、「おもしろ」というカテゴリでは双子ダンスを、若者トレンドを多く発信した最先端のSNSツールとして、トレンドに敏感な10代に支持されています。
放課後〜就寝前までがSNS投稿率が高い
ティーンがSNSに投稿するタイミングですが、基本的には学校外での時間全てがSNS投稿をするとき、といった結果となりました。
特に、「家にいるとき」57件、「寝る前」28件と、家で1人で過ごす時間や暇と感じやすい時間が、情緒的にもSNS上に繋がりたくなることが分かります。
75%以上のティーンがSNSの使い分けを意識している
基本的に複数のSNSを使っているティーンですが、投稿内容によって使い分けをすると答えたのが74.8%という結果なりました。
使い分けするにあたってのポイント(要因)で最も多かったのが、
「写真がメインの投稿かどうかによって」で39.4%
「アカウントのフォロワーの種類(属性)によって」が28.3%
「気分によって」が36.8%
主な使い分けとなりました。
投稿する写真や自分のフォロワーを意識した投稿を心がけるティーンが67.7%を占めており、SNSの性質を自分なりに理解した上で使い分けをしていると判断できるかと思います。
投稿率No.1は「かわいい」。ティーン世代だから共感できる「かわいい」が重要
更に、SNSの使い分けの要因に「写真がメインの投稿かどうか」なるといった点に着目し、「どういった写真をよくSNSで投稿しているか」を質問。
投稿して共感されるかを無意識に考えてるような回答が多く、「かわいい」と思うものを投稿しているユーザーが多く見られました。
フリー回答集
問い1で最も回答数の多かった「Twitter」「Instagram」の2つのSNSについて、更に掘り下げて、どんな投稿をしているのか、フリー回答形式で以下の質問。
得られた回答で多かったもの、印象的だったものをそれぞれの質問ごとに発表すると、
Twitterで投稿する内容はどのような内容ですか?
→日ごろ、日常の出来事、友達との会話
→好きなアーティスト、モデル、芸能人について
→あいさつ、いままさにやっていること(○○なう)
→思ったこと、どうでもいいこと
→趣味について、自分のことについて
Instagramで投稿する内容はどのような内容ですか?
→可愛いモノの写真、きれいな風景
→おしゃれな服、きれいに撮れた自分の写真
→おしゃれな食べ物やお菓子
→面白い写真
→顔が写った写真
→特別なお出かけ先、デートの写真
回答から得られた、彼女達のTwitter、Instagramへの印象は、おおよそ次のようではないかと想像できます。この彼女達の印象がSNSツールの使い分ける際のインサイトに直結しているとも考えられます。
ティーンにとっての「SNS」
それぞれのSNSを一言で表すと
「Twitter=自分にとって気軽なSNS」
「Instagram=投稿先の相手を意識するSNS」
と捉えることができる結果に。
ティーンにとっての「Twitter」
- 投稿するにあたってのハードルが低い(気軽に内容を考えずに自由に投稿できる)
- 彼女達自身の日常を等身大のまま表現できる
- 投稿の内容はその場限りの刹那的
- またアカウントも複数種類持っておりフォロワー(友達)を選んで投稿している
ティーンにとっての「Instagram」
- まず写真画像が納得出来るクオリティかどうか、選んだり加工する準備が必要
- 投稿したら滅多に削除しない、またそのテキスト内容も考える
- 写真画像の出来がそのまま自身への見方、評価に直結する
- キラキラ、可愛い、おしゃれ、などのポジティブな投稿が大多数
- フォロワーからは好印象、高評価を得たい
のような意見が多く見られましたが、ただ一概にそうは言い切れなく、実際にアンケートの回答の中にはTwitterとInstagramの使い方をまったく間逆にしているとの回答も散見されました。
他にもTwitterのみを使っていて、Instagramのように投稿先の相手を意識するSNSとして扱う回答もありました。
まとめると
総じて「最も使うSNSは?」の回答にもある通り圧倒的な支持率を持つ「Twitter」であった10代女子の間に、「Instagram」とフォトジェニックで直感的な印象を出しやすいSNSが登場し、トレンドや周りの友人などから影響を受けやすいティーンの間で今後も「Twitter」と「Instagram」の使い分け=住み分けが明確になっていくことだと思います。
ティーンは
- トレンドを受け入れる柔軟性
- 一気に拡散する力
- 新しい情報を受け入れる対応力
からそういったSNSの進化を、当たり前のように受け入れ、そして取り入れて使いこなしていくのでしょう。
※データ取得について
期間:2017年5月26日~29日
サンプル数:N=127名
取得場所:マイナビティーンズオンライン
サンプル属性:マイナビティーンズ会員13~19歳女性
次回は、企業や商品プロモーション視点で見たときに、ティーンへのアプローチはどのように行えば良いのか?
を公開します!