ティーンのスペシャリスト3名が語る、ライブ配信型SNSの未来 〜【2部】日本のライブ配信の未来〜
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近年、さまざまなSNSが動画配信機能を導入したことで、インターネットにおけるライブ配信がいっそうの盛り上がりを見せている。そこで1,000万人以上のユーザーが利用する、ライブ&動画コミュニティアプリの『MixChannel』より、プロデューサー・金子健人氏を迎えインタビューを実施。インタビュアーは、スマホ世代のマネジメント、アパレルブランド『WEGO』のPRも担当する株式会社レキシントンの丸本貴司氏。また株式会社マイナビティーンズより岩渕氏を迎え、それぞれの視点からライブ配信型SNSの現在と今後について語った。
1部は『MixChannel』プロデューサー・金子健人氏に日本のライブ配信の現状についてお話いただき、
2部は3名がそれぞれの立場でライブ配信の未来について対談していただいた。
「【1部】日本のライブ配信の現状」を見逃した方はこちら!https://teenslab.mynavi.jp/column/interview-influencer-marketing-1.html
人気のライバーに求められるコミュニケーション能力と人間性
丸本:ライブ配信業界には、さらなる展開がありそうです。現在ミクチャでは、どんなライバーが人気なのですか?
金子:毎日20時~から配信するというように、リスナーのライフサイクルに入り込めているライバーが人気を集めやすい傾向があります。
人気を集めるライバーと言えば、ルックスなどが関係してくるようにも思えますが、実際はあまり関係なく、リスナーを大切にしているライバーが着実に伸びています。誰でもスターになれる可能性がある、と先ほど申したのはこのような理由からです。
最近では、女性ライバーと男性リスナーがメインのライブ配信アプリが多いこともあり、“ライブ配信サービスのサイバーキャバクラ化“といった言葉が飛び交っていたりしますが、MixChannelは、イケメン読者モデル、シンガーソングライターやアイドル、ホスト等、男女問わず様々なリスナーのニーズに合うような幅広いライバーを抱えていることも特徴です。また、ライバーの動きや声にあわせて、3Dのアニメキャラクターがライブ配信を行うという新たな取り組みも行っております。バーチャルYouTuberのライブ配信版と考えて頂ければわかりやすいかと思います。
今後もこのように、幅広いジャンルのライブ配信を通して、多彩なライバー・リスナーの楽しめるライブ配信コミュニティ作りに務めてまいりたいと思います。
岩渕:3Dのアニメキャラがライブ配信をおこなうとは、面白そうですね。丸本さんは、自社のインフルエンサーに配信面でなにか教育していることはありますか?
丸本:自社に所属するインフルエンサーには、日ごろからこまめに配信をするよう伝えてはいます。とはいえ、実際にだれが人気になるのかはやってみなければ分かりません。ライブ配信型SNSは、小さなコミュニティの集まりですよね。これまでは広告収入が主流だったインフルエンサーも、今後は自分を応援してくれる人にどのようにお金を還元するか、というのが課題になってくると思います。
岩渕:確かにそうですね。インフルエンサーや、ライバーにはプラットフォーム上でしっかり稼げる能力があります。広告代理店としては、インフルエンサーたちがPR案件はやりたくないとお断られることもしばしばあり、出稿に苦戦することもあります。企業からではなく、より近い立ち位置でファンからお金をもらえるようになってきている……。そういった意味でインフルエンサーの費用としての広告費をどこに投じて良いのかわからなくなっているクライアントも増えている様子です。
丸本:そういったインフルエンサー施策に使えなかった予算はどこに行くんですかね?
岩渕:まさにそこは我々プランナーの腕の見せ所ですが、感覚としては、リアルでのタッチポイント施策に投下されることが多い印象はありますね。まぁその話はまた別の機会に(笑)
ライバーやインフルエンサーのファンクラブサービスが主流に
金子:まさに今岩渕さんが言ったお話ですが、ライバーやインフルエンサーは、自分たちの能力で稼げる人が多いです。
今後は代理店機能がより強くなったエージェント型マネジメント事務所が強くなっていくでしょうね。
岩渕:ハリウッド式のマネジメントのスタイルですね。
丸本:たしかに最近YOUTUBER個人が立ち上げる事務所も多くなってきて、仕事も直クライアントで受けるケースも頻発してますしね。
さらに私が注目している点として、今年はファンクラブサービスといったものも来ると思いますよ。たとえば、インフルエンサーの意思決定にファンも参加するといった、オンラインサロンのようなものです。インフルエンサーのマネジメントをおこなっている私のような企業は、ファンクラブサービスの強化などを強化していくやるべきと考えてます。
金子:それには私も同意です。ライブ配信もそうですが、距離が近いからこそパフォーマーの「芸」だけでなく、「人間性」が重視されています。その人の人間性に触れていたいという欲求で、ファンが定着していくんですよね。だからファンクラブやオンラインサロンのようなサービスが今後盛り上がっていくはずです。
岩渕:事務所が広告代理店の動きをすることもしかり、広告代理店がインフルエンサーのマネジメントをおこなうことも、増えてきましたね。また企業でもインフルエンサーを社員として雇用することで、効果的に商品のPRや購買に繋げるという取り組みもあります。ライブ配信型SNSで、自社製品を販売するという実績も増えそうです。
丸本:投げ銭型ビジネスから、ライブECへと可能性が広がる配信型SNSですが、今後はどのように進化するのでしょうか?
金子:ライブ配信の手軽さと、誰もがスターになれる可能性を秘めているという点から、昨年までのYouTuberブームと同様、来年には小学生のなりたいものランキングに「ライバー」が入ってくるのではないかと予想しています。そのように、今後は年齢・性別を問わないたくさんのユーザーが手軽に夢を叶えられるライブ配信型SNSとして『MixChannel』を成長させていきたいと考えています。
【金子氏プロフィール】
ライブ配信アプリ『MixChannel』プロデューサー。2014年に(株)Donutsに新卒入社後、MixChannelチームにてインフルエンサーマーケティングや、ライブイベントのプロデュース等を担当している。
【丸本氏プロフィール】Twitter:@takashimarumoto
アパレルWEGO、DINGのPR、スマホ世代のマネージメント会社『レキシントン』のプロデュース。音楽アーティストXOX、suga/es、動画に特化したWEGOゆーちゅー部、これからの配信SNSを見越したファッションチームFLASHの運営もおこなっている。著者に『ジェンダーレス男子(双葉社)』など。
【岩渕氏プロフィール】Twitter:@Iwabuchi_buchi
10代市場専門のセールスプランニングチーム マイナビティーンズ のマネージャー。
10代のインサイトに精通し、クライアントKPIを達成するためのプランニングを行う。イベントプロデュースから大学の入学案内制作、ナショナルクライアントの年間プロモーションのプランニングなど活躍は多岐にわたる。
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