SNOWと男子高生ミスターコンの10代を巻き込むストーリー術【前編】

10代のトレンド ティーンでPR ティーンに認知拡大

『男子高生ミスターコン』というイベントをご存じだろうか。

 

日本全国から我こそは、というイケメン男子高生を募集し『にほんいち、かっこいい男子高生』を決めるコンテスト。2016年12月に行われた決勝大会での総投票数は36万票、SNOW LIVEの視聴は3配信で計1880万以上、全国ネットのニュース番組でも取り上げられるなど、大きな話題となった。

 

男子高生を巻き込んだプロモーションで成功をおさめた稀な事例。その仕掛け人は『女子高生ミスコン』も主宰する株式会社エイチジェイ(以下、HJ社)と、高校生に大人気の動画コミュニケーションアプリ『SNOW』の日本エリアを運営統括しているSNOW JAPAN(以下、SNOW社)だ。今回はイベントを取り仕切ったHJ社の宮城氏とSNOW社の崔氏に話を伺った。

 

■リアルな10代が使っているSNSは、長期プロモーションを成功させる要でした

主宰のHJ社は、2012年より『女子高生ミスコン』を開催。有名なモデルやタレントを輩出し、確固たる地位を確立している。その対のイベント、としてアイディアが出たのが『男子高生ミスターコン』だ。

2015年に開催した第1回大会の投票数は18万票だった。そして第2回大会の昨年、2倍近い投票数の36万票を獲得。決勝まで残った男の子達のフォロワーが倍以上に増えるなど、宮城氏も「予想以上の反響だった」と話す。

001

 

宮城:HSP(HJがサポートを行う、100名以上が加盟する高校生団体)の高校生たちから「男の子のコンテストもやってほしい」という声が多かったのがきっかけでした。ですが、女子ではなく“男子”が出場するコンテストを盛り上げるためには課題がある。それらを解決する方法を組み立てるのは大変でした。

 

過去大会の実施から、宮城氏が大きな課題としてとらえていたのが“エントリー”。自らこういったコンテストに応募をするという行為に、多少なりとも恥ずかしさやためらいを感じやすい男子高生に対し、どれだけエントリーのハードルを下げられるかというのが肝であった。そこでアイディアとして出たのが「SNOW」を使ったエントリーだ。

SNOWは高校生に人気のアプリ。全世界1億人、日本で2000万以上のダウンロード数があり、顔を入れ替えたり動物のイラストを合成したりできる、遊び心のある機能が人気だ。数多くある写真加工アプリの中で支持を集める理由、それは“盛れる”から。

 

宮城:自分の当時を考えても、コンテストにエントリーするなんて恥ずかしくて絶対できません。ですが、SNOWの加工機能はすごい。盛った写真でエントリーできれば、彼らも自信を持って気軽に投稿できるのではないかと思いました。

 

崔:世の中の新しいサービスや流行りは、若年層の勢いから広まると感じていました。SNOWも10代を中心に広まったので、男子高生ミスターコンも一緒に成長していけるプロジェクトだと思い、一緒にやることを決めました。

 

エントリー時にはSNOWで撮影した写真を使用。特別なコラボスタンプを用意するなどエントリーのハードルを下げるための工夫をした。

 

宮城:SNOWで撮った写真でエントリーしてもらい、主要6都市で面接審査、SNS審査と多くの審査を行いました。そこから各地方の代表を選出し、全国ファイナリストには強化合宿やプロの講師によるレッスンを実施、PopteenやSamuraiELOといった10代に人気の雑誌とSNOWでの投票数を競いグランプリを決めました。

002_2

 

コンテストは半年以上と長丁場。もう一つの課題は“長い期間どうやって露出をし続けるか”であった。そこで今回はエントリーから結果発表までの導線すべてで「SNOW」を筆頭とし、「OCEAN TOKYO」や「AbemaTV」、「モデルプレス」等各社とコラボレーションすることで解決を図った。

 

宮城:エントリー者たちにはファン獲得のためにSNOWを通して交流してもらいました。計3回配信したファイナリスト達によるSNOW LIVEは、総視聴数1880万以上、総投票数も昨年の2倍近くになるなど、SNOWは確実に話題づくりの起因のひとつでした。10代の生活習慣の一部となっているSNSと組めたことはコンテストとも親和性が高く、自然にプロモーションができたのだと思います。

 

■オフラインはHJ社、オンラインはSNOW社という役割分担

1から一緒につくるとはいえ、協業というのは難しいものだ。しかし、オフラインはリアルのイベント実績が多いHJ社、オンラインはSNSに強いSNOW社という役割分担と、半年間にわたり週1回以上の打ち合わせを重ねるという濃密な関係により、考えられる高校生との接点を補完し合った。

003_3

 

宮城:僕たちは現場の声を常に聞けますし、ミスコンの実績もあるのでオフラインは得意ですが、オンラインには弱い。苦手なことはすべてSNOW社に話しました。

 

崔:ウェブサイトの設計、SNSで広めるためのパネルのデザインなど細かいところまでつっこませてもらいました(笑)。男子高生ミスターコンは結果発表だけでなく、面接や投票、その過程すべてがコンテンツのひとつです。HJ社が実施するオフラインの部分をどうやってオンラインで広げるのか、常に一緒に考えました。

 

しかし崔氏は、「SNOWというSNSを用いたから結果が出たわけではなく、男子高生ミスターコンというコンテンツの一連のストーリーが魅力的だった」と続けた。

 

■SNSはあくまでもツール。プロモーションで一番大切なことは“ストーリーづくり”

崔:ユーザーに魅力を伝えるためには、ストーリーのあるコンテンツが必要です。SNOWはあくまでもツールで、ツールと結果が必ずしも結びついているわけではない。一番大切なことは“ストーリー”をつくること。男子高生ミスターコンというコンテンツに、どうやって魅力的な筋書きを描いてあげられるかです。

 

元々TV番組制作をしていた崔氏は、映像制作に近い発想だったと話す。

 

崔:男子高生ミスターコンは、元々みんなが楽しめるストーリーをHJ社がきちんと考えていて、そのストーリーを引き出すための演出──小さな仕掛けを僕らが加えました。その中で一番効果的なツールがSNOWだった、というだけです。

 

 

ナレーション、演出、どこの部分をどんな映像で見せるか。ストーリーがつながる筋書きと、見ている人がもっとのめり込める演出を両社で加えていった。

 

 

次回、男子高生ミスターコンで設計した、10代が参加したくなる演出とは?

【次回後編は2月6日(月)リリース予定です】

 

 

【ライター紹介】

羽佐田瑶子

Blog:yokohasada.com

Twitter:@yoko_hasada

Pocket

キーワード:, , , , , ,

お問い合わせ